保険を見直して家計をすっきり ! チェックポイントと必要保障額の計算方法

更新で保険料が上がったり、子どもにかかるお金が増えたりする時期は、毎月支払う保険料が家計を圧迫しがちです。契約から何年も経っていると、保障内容が今の状況に合わなくなっていることもあります。

保険は本来、ライフステージごとに見直すもの。安易に解約するのではなく、必要な保障をきちんと確保することが大切です。
保障の優先順位を考えて保険を見直し、無理のない保険料で入院や万が一に備えましょう。

まず、今の保険内容を知ることからスタート

生命保険文化センターの調査*1によると、生命保険に加入している世帯が 1年間に支払っている保険料は平均 38.5万円。およそ月 3 万2,000円です。
一方で保険について「ほとんど知識がない」という人は 68.6%もいます。

保険は形がなく、仕組みも複雑ですが、場合によっては、数十年間で数百万円も払う「商品」です。いざというときに役に立ってくれる保険かどうか、まず現在の契約内容のチェックが、見直しの第一歩です。

内容確認は家族全員分が対象です。夫婦別々の契約で保障が重複していたり、反対に不足したりしていることがあるからです。

保険証券やパンフレット、約款を見て、わからないところは保険会社や担当の代理店、あるいはFPさんに尋ねましょう。

そのあとは、以下のような手順で見直します。

(1)保険の加入目的を明確にする

(2)家計簿から支払い可能な保険料を算出する

(3)保険金や給付金の必要保障額を検討する

(4)予算に納まるように、保険を再設計する

(1)(2)は、家族で話し合うことも大事ですし、自分でも家計簿を付けて考えましょう。
(3)(4)は、今後の生活設計を考えながら代理店などに相談し、必要に応じて契約内容の変更や追加、減額などを行います。

保険金はいくらにする ? ~必要保障額の計算方法

仮に一家の大黒柱である夫の死亡保険金を 5,000万円で契約している場合、それは妥当な金額なのでしょうか。

必要保障額には 2通りの計算方法があります。
ひとつは、年収の 3倍とか 5倍というものです。遺族年金や、妻も一定の収入があることを前提に、保険は当面の生活保障という意味合いが強い考え方といえます。

もうひとつは、これから必要となる生活費や教育費、住居費の総額から、遺族年金や遺族が働いて得る収入などを差し引き、不足額を必要保障額とする方法です。
保険会社の営業職員や代理店の多くがこの方法で算出しています。

この方法では、夫に万が一のことが起きたとき、家族がどこに住み、子どもにどんな教育を受けさせるのか、妻は仕事を継続するのか、などによって、必要保障額に数百万円から 1,000万円以上までの差が生じます。また保険金額の差は保険料にも反映されます。

したがって適正な必要保障額を計算することが重要で、代理店などに相談する前に、残された家族がどのように生活していきたいのか、その費用をどこまで保険金でまかなうのか、契約者側があらかじめ考えておく必要があります。

必要保障額の計算例

ケース : 夫30歳会社員(年収400万円)、妻30歳会社員(現在育児休業中、年収240万円)、子ども0歳(大学まで進学)。現在は親の家に同居。

【総支出】

● 子どもと妻の生活費: 25万円 x 12か月 x 18年 = 5,400万円
● 子ども独立後の妻の生活費: 17万円 x 12か月 x 40年*2 = 8,160万円
● 子どもの教育費: 1,000万円(私立大学の学費 600万円、私立高校の学費 300万円、ほか100万円)
住居費: 修繕・リフォーム代 2,000万円
● 葬儀費用: 300万円
● 総支出合計: 16,860万円

【総収入】

● 公的年金*3: 遺族基礎年金 100万円 x 18年 = 1,800万円
         遺族厚生年金 39万円 x 30年*3 = 1,170万円
         中高齢寡婦加算 58万円 x 9年 = 522万円
         妻 65歳以降の年金 117万円 x 24年*3 = 2,808万円
● 夫の死亡退職金: 300万円
● 妻の収入(60~65 歳はパート): 240万円 x 30年 + 100万円 x 5年 = 7,700万円
● 総収入合計: 14,300万円

必要保障額 = 総支出 - 総収入 = 2,560万円

医療保険はいくら入ればよい ?

民間の保険会社では、手術や入院に対して給付金が支払われる医療保険を扱っています。入院費用は 1日数千円から、個室を希望すると3万円もかかることもがあります。

医療保険は入院日額をベースに設計されますが、1日いくらにすればよいのでしょうか ?

公的医療保険では、高額療養費制度という医療費の軽減制度があります。
70歳未満で標準報酬月額が28万~50万円の階層なら、仮に健康保険の適用対象となる医療費が月100万円かかっても、実際に負担するのは87,430円*4となります。

したがって入院費用を民間の医療保険でカバーするなら、入院日額は5,000円前後を目安にすれば十分といえます。
そのうえ
でガン保険や、自営業者なら所得補償として入院日額の上乗せや損害保険会社の所得補償保険を検討してはいかがでしょうか。

医療保険は健康なら使う機会がありません。入院や手術が必要ない病気もあるので、病気への備えとして貯蓄も必要です。

「掛け捨て」か「貯蓄」か ~保険種類の選び方

保険金額が同じ1,000万円でも、10年間の定期保険と一生保障する終身保険とでは、保険料が大きく異なります。保険期間が決まっている定期保険はいわゆる「掛け捨て」で、保険期間が満了しても戻ってくるお金はありません。

たとえば、子どもがいる家庭では、小さいときは大きな保障が必要ですが、成長するに従い、必要保障額は減っていきます。

そのため、20 年程度の定期保険に加入して定期的に見直して減額する、あるいは最初から保険金額が漸減していく逓減定期保険収入保障保険に加入することで、合理的に安心を得ることができます。

一方、終身保険養老保険個人年金保険は、途中で解約したときも解約返戻金としていくらか戻ってきますが、その分保険料が高くなります。

貯蓄のつもりで入っている保険が、家計を圧迫していることもあるので、支払う保険料と受け取れるお金を計算して、貯蓄性の低いもの、保障として必要性の薄いものは見直していきましょう。

保険料を無駄にしないために必要なのは、保障なのか貯蓄なのか、加入目的に合った保険を選ぶことです。

保険の中身や仕組みを、自分だけで理解するのは難しいものです。保険を見直すときは、保険会社や代理店を上手に利用しましょう。相談すると新しい保険をすすめられるのでは、と躊躇(ちゅうちょ)する人もいるかもしれません。

しかし自分のニーズを知り、家計を把握できていれば、振り回される心配はありません。単純に保険金額を減額することで解決できるケースもあります。場合によっては2、3 か所に相談して、納得のいく形で見直しましょう。

<参考>
*1:公益財団法人生命保険文化センター「平成27年度生命保険に関する全国実態調査」
*2:厚生労働省「平成26年簡易生命表」より算出
*3:平成28年度の年金額等をもとに、おおよその額を計算
  日本年金機構「遺族厚生年金」参照
*4:全国健康保険協会  80,100円+(総医療費-267,000円)×1%

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