「ふるさと納税」入門。お得に楽しく地域貢献

自治体に寄付をすることで、地元の特産物などがもらえ、しかも税金も控除される「ふるさと納税」。

何より自分の故郷や思い入れのある地方の力になれるのがうれしいところ。これから始めたい人に、注意ポイントも含め「ふるさと納税」のあれこれをご紹介します。

【目次】
◆ 「ふるさと納税」ってどんな制度なの?
◆ 特産物や特別な体験ができるさまざまな「お返し」が人気
◆ 会社員なら「ワンストップ特例制度」で確定申告が不要
◆ 過熱する返礼品競争。寄付金の使い道にも注意
◆ ふるさと納税をきっかけに地方への貢献を考えてみる

「ふるさと納税」ってどんな制度なの?

納税という言葉から、「故郷に税金を納めるの?」と勘違いされがちですが、実際に「ふるさと納税」は都道府県、市区町村へ「寄付」をすることです。

地方で生まれた多くの人が、それぞれの自治体の医療や教育のサービスを受けて育ちます。しかし進学や就職で都会に移ると、そこで税金を払うようになります。つまり都会の自治体には税収が入りますが、故郷の自治体には入りません。

そこで誕生したのが「ふるさと納税」。自分の生まれ故郷や応援したい地域へ寄付をすることで、地域社会の産業や文化に貢献できる制度です。

ふるさと納税の4つのメリット

1. お返しの品がもらえる
ふるさと納税をすると地方特産の食品や工芸品など、さまざまなお返しがもらえることがあり、これがいちばんの魅力です。

2. 生まれ故郷以外でもOK
ふるさと納税をする先は自由に選べます。学生時代を過ごした町、旅行でたびたび訪れる町、憧れの町、お返しの品が充実している町など、好きな地域(都道府県・市区町村)をという方法で応援できます。また、2つ以上の自治体に寄附することも可能です。

3. 税金が控除される
ふるさと納税を行い、確定申告すると、寄附額のうち自己負担額の2,000円を除いた全額が控除対象となり、所得税と住民税から控除・還付されます。例えば3万円寄附した場合、2万8,000円が控除され、さらに新鮮な魚介類やブランド牛肉など豪華なお返しがもらえることもあるというわけです(注:年収や家族構成などにより控除・還付額は異なります)。

4. 使い道が自分で選べる
ふるさと納税を実施している自治体の8割が、「使い道」を選べる形を採用しています。自然保護、教育、高齢者対策、復興支援、文化事業、国際交流、環境保全など、応援したい活動をダイレクトに支援できます。

 

特産物や特別な体験ができるさまざまな「お返し」が人気

ふるさと納税のお楽しみは、何といっても「お返し」=返礼品。米、野菜、果物、海産物、ステーキ肉、パン、麺、卵、スイーツ、日本酒、地ビール、ワイン、漬物、調味料、鍋セット、工芸品、雑貨、化粧品、花木など多岐に渡り、なかには、ふるさと納税限定品もあります。

また旅行や体験型のお返しもあり、宿泊券、お食事券、温泉利用券、地元のお買物券、スキー場のシーズン券、花火大会チケット、ゴルフ場利用権などは人気があります。

珍しいところでは、

* イルカ・クジラウォッチング(千葉県 銚子市)
* 古民家でのフラダンス講座(神奈川県鎌倉市)
* 貸し切りタクシーでの観光ツアー(静岡県 三島市)
* 伊豆箱根鉄道の電車操縦体験(静岡県 三島市)
* 天文台貸し切り(兵庫県 西脇市)
* 小型飛行機での遊覧飛行(佐賀県 みやき町)
* 軍艦島上陸観光(長崎県 長崎市)
* 屋久島の森ガイド付き観光(鹿児島県 屋久島町)
* 陶芸・シーサーづくり体験(沖縄県 宮古島市)
(注:上記の旅行・体験型商品はすでに終了しているものもあります。)

ふるさと納税をきっかけに、初めての地方に旅行をしたり、新鮮な体験をしたりするのも楽しそうです。

最近は、ポイント制を採用している自治体もあり、寄付金額に応じたポイント内で好きな商品が選べるというスタイルも登場しています。

自治体選びに役立つサイト

ふるさと納税をするときは、まず、寄付をする自治体を選びます。全国の自治体のふるさと納税ホームページ一覧は以下のサイトで見られます。また実際にふるさと納税を行う際の手続きは自治体によって異なりますので、よく確認してください。

*総務省ふるさと納税ポータルサイト
http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_zeisei/czaisei/czaisei_seido/080430_2_kojin.html

全国のふるさと納税の内容が一度に見られ、寄付したい自治体を見つけやすいサイトもおすすめです。
*ふるさとチョイス https://www.furusato-tax.jp/
*ふるぽ https://furu-po.com/

 

会社員なら「ワンストップ特例制度」で確定申告が不要

何かとお得な「ふるさと納税」。それなら、「たくさん寄付すれば、もっとお得」と思いますが、それは間違い。控除の対象になる金額には年間の寄付上限額があります。上限を超えた金額は、控除対象にならないので要注意。寄付上限額は、年収や家族構成、他の税額控除の有無によって異なり、個別に計算する必要があります。

ただ、うれしいことに平成27年度の税制改正によって、寄付上限額=ふるさと納税枠が約2倍に拡充。これによって、ふるさと納税がより使いやすくなりました。

この税制改正では「ワンストップ特例制度」も創設。ふるさと納税では、控除を受けるために確定申告を行う必要がありますが、給与所得者の方は、ふるさと納税のためだけに確定申告をしなくてはならないという難点がありました。ワンストップ特例制度では条件を満たせば、面倒な確定申告なしで控除が受けられます。

確定申告した場合は、所得税と住民税から控除・還付されますが、ワンストップ特例制度では、所得税からの控除はなく、控除の全額が、ふるさと納税を行った翌年度の住民税の減額という形で控除されます。

ワンストップ特例制度を受けるには

まず、下記の2つの条件に該当する必要があります。

*確定申告を行う必要がない給与所得者(サラリーマン)であること。
*1年間の寄付先が5自治体以下であること。

6団体以上にふるさと納税を行った方、年間2,000万円を超える所得のある方、医療費控除や住宅ローン控除のために確定申告が必要な方は、控除を受けるためには確定申告が必須となります。

条件に該当し、ワンストップ特例の手続きをする場合は、ふるさと納税を行う際に、「寄附金税額控除に係る申告特例申請書」など必要書類を自治体に郵送で提出します。申込手続や申請書は、ふるさと納税先の自治体によって異なる場合があるので、各自治体にお問い合わせください。

 

過熱する返礼品競争。寄付金の使い道にも注意

お返しの豪華さばかりが話題になりがちな「ふるさと納税」。結果的に自治体間の返礼品競争が激しくなっています。魅力的な商品は地域産業のアピールとなり、競争がよりよい商品やサービスを生んでいるのは確かです。

しかし、ふるさと納税の本来の目的は、地域の活性化を応援すること。そして、寄付したお金はやはり自分が望む使い道で役立てて欲しいものです。普段払っている税金はいったい何に使われているのかわかりませんが、「ふるさと納税」は使い道が明確です。

たとえば「A町の重要文化財の整備」「B市の被災高齢者等の地域生活支援」「C市の里山の景観保全」「D町の子育て支援」など、直接的に自治体の活動を支援できるシステムになっているのです。

各自治体のホームページなどで、寄附金の使い道をよくチェックした上で自治体を選んでください。

ふるさと納税の新しい形=ガバメントクラウドファンディング

使い道を重視する方におすすめしたいのが、「ガバメントクラウドファンディング。ガバメントクラウドファンディングとは、政府(自治体)が行うクラウドファンディング(ひとつの目的のために、インターネットを通じて不特定多数の人から資金の出資を募ること)で、達成金額や募集終了日があらかじめ決まっているのが特徴です。

例えば次のようなガバメントクラウドファンディングがあります。

* 北アルプスの山麓での国際芸術祭応援(長野県 大町市)
* 超小型人工衛星の打ち上げ(福井県)
* ローカル線「養老鉄道」の存続(岐阜県 揖斐郡 池田町)
* 過疎地の高齢者のための輸送サービス(三重県 熊野市)
* 伝統ある木造校舎の保存改修(兵庫県 西脇市)
* 殺処分対象犬を引き取り、殺処分ゼロに(広島県 神石高原町)
* 引退後のサラブレッドのリトレーニング(岡山県 吉備中央町)
(注:上記のガバメントクラウドファンディングはすでに終了しているものもあります。)

ガバメントクラウドファンディングでは、こうした有意義な活動をピンポイントで支援できます。通常のクラウドファンディングのように返金はありません。また、お返しがない場合もありますが、寄附金はふるさと納税の控除対象となります

 

ふるさと納税をきっかけに地方への貢献を考えてみる

「ふるさと納税」は、生まれ故郷はもちろん、人生の一時期を過ごした町、愛着を感じる町の力になれるシステムです。また使い道を選択できることから、今まで知らなかった、地方が抱えるさまざまな問題を知るきっかけにもなります。

お返しの品が気に入ったら、次は実際に購入してみましょう。また、その地域へ旅行にでかけてみましょう。一度限りで終わらせず、継続的に地域に貢献してみてはいかがでしょう。

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