日銀のマイナス金利で保険料アップ!今のうちに備えておきたい究極の貯蓄型保険とは

【監修: R&C株式会社 ファイナンシャルプランナー 菱村真比古】

マイナス金利政策の影響で、直近数年で生命保険の保険料の値上げや
販売停止がじわじわと進んでいます。

2017年にはさらに多くの保険会社で値上げラッシュとなる見込み。
影響が大きいのは終身保険をはじめとする貯蓄型商品で
値上げ幅は10%以上と想定されます。

保険料の値上げは、消費者にとって貯蓄性に対するメリットが薄くなることを意味します。
この一大事、どう対策を立てたらいいでしょうか?

【目次】
◆ マイナス金利になると、どうして保険料が上がるの?
◆ 保険料を抑えた「低解約返戻金型終身保険」で低金利時代を乗り切る
◆ ライフプランに合わせて選べる保険料払込期間
◆ 将来に向けた資金準備など活用範囲が広い点もメリット
◆ 今はまだ序章。あわてず騒がず保険料アップに備える術

マイナス金利になると、どうして保険料が上がるの?

生命保険会社は、契約者の保険料を将来の保険金支払いのために積み立てています。
その積立金は、比較的安全性が高いとされる国債などの金融商品で運用します。

ところが、近年の低金利傾向、さらに日銀のマイナス金利導入。
世の中の金利が全体的に下がると、生命保険会社も運用で
お金を増やすことが難しくなります。

運用がうまくいかなくても、生命保険会社はあらかじめ契約者に約束した保険金を
支払う義務があります。

つまり、金利が下がって運用利益が減ることは、生命保険会社にとっては大打撃、
大きな損失を招きかねない事態です。

そこで、損が見込まれる保険は販売停止、あるいは保険料を値上げするなどの
対策を取ることになります。

すでに一時払年金保険や一時払終身保険の販売停止は始まっていますが、
今後値上げが予想されるのは
「終身保険」「個人年金保険」「養老保険」「学資保険」などの貯蓄型の生命保険
これらは長期の運用収入を見込んだ設計になっているため、
低金利やマイナス金利の影響を受けやすいのです。

終身保険は解約返戻金の返戻率が下がる、個人年金保険は将来の年金額が少なくなる、
学資保険は返戻率が低くなることも考えられ、
全体に貯蓄型保険としての収益性が下がることは否めません。

貯蓄型の生命保険にこれから入ろうという人は、
保険料値上げの前に加入したほうが有利なので、早めの検討が必要です。

なお、値上げ対象になるのは新規契約からで、
すでに加入している保険の保険料が値上がりすることはありません

 

保険料を抑えた「低解約返戻金型終身保険」で低金利時代を乗り切る

保険を取り巻く状況はシビアで、将来に備え保険で貯蓄をしたいという人には
特に厳しいのが現状。
そうしたなかで紹介したいのが「低解約返戻金型終身保険」です。

通常の終身保険は、加入時に決めた保障が一生涯続き、
万一の場合には死亡保険金を受け取れます。

保険料の支払い期間の途中で解約した場合には、解約返戻金としてお金が戻り、
また解約返戻金は加入期間の長さに応じて増えていくことが特徴。

保障期間満了後に解約返戻金がゼロになる定期保険と比べ、貯蓄性がある分、
定期保険よりも保険料が割高です。

「低解約返戻金型終身保険」は、保険料払込期間中この解約返戻金額を低くして、
その代わりに保険料を低く抑えた終身保険です。

保険料払込が満了すると、それ以降の解約返戻金は通常の終身保険と同じレベルとなり、
それはつまりこれから保険料の値上げが予想される通常の終身保険より
少ない保険料で同じだけのお金が戻るということを意味します。

また、タバコを吸わない人なら非喫煙者保険料率が適用されて、
保険料が安くなる商品もあるので、該当すれば、より貯蓄性は高くなります。

さらに、商品によっては特定疾病保険料払込免除特約があり、
ガン・急性心筋梗塞・脳卒中といった三大疾病で所定の状態になったとき、
以後の保険料の払い込みが免除。
万一にも備えられる心強い保障内容になっています。

ただし、気を付けたいのが支払い期間の途中での解約。
通常の終身保険よりも解約返戻金が少なくなってしまうので注意が必要です。

 

ライフプランに合わせて選べる保険料払込期間

「低解約返戻金型終身保険」の保険料の払込期間は、商品によって異なりますが、
だいたい「20年」「30年」「終身払」のほか、
一定の年齢までとプランが選べるようになっています。

60歳、65歳などの定年退職に合わせて現役時代に払い終えるプランにしておけば、
リタイアした後は、保険料を支払うことなく死亡保障も一生涯確保できます。

繰り返しになりますが、「低解約返戻金型終身保険」の解約返戻金は、
払込満了後に、通常の終身保険と同じ水準になります。

そして、そのまま契約を継続すると、年月の経過にしたがって金額が増え、
ほとんどの場合、返戻率は100%を超えて払込保険料総額を上回ります。

一例として、40歳女性が、
*65歳払込満了 
*死亡・高度障害保険金額1000万円 
*月払の保険料2万4720円の低解約返戻金型終身保険
に加入した場合、払込満了前までは解約の際の返戻率は
その時点の払込保険料累計額の70%ほどですが、満了直後から大きく増えていきます。

65歳(満了直後)=101.8%(755万2000円)
70歳=107.2%(795万3000円)
75歳=112.7%(836万1000円) 
80歳=118.0%(875万2000円)
90歳=126.7%(940万円)

ご覧のように、解約返戻金は満了直後から払込保険料総額の741万6000円を上回ります。
満了後もそのまま保険を持ち続けるほどお得というわけです。

加入する場合は、
「〇年後の解約でいくらになるか」
「支払った保険料に対して返戻率が何%になるか」
をしっかりチェックすること。
その上で保険料払込期間を設定しましょう。

また、保険料の支払い期間が短いほど返戻率は高くなりますが、
その分保険料自体も高くなります。
保険料の支払いができなくなって途中解約となると、確実に元本割れしてしまうので、
収入と保険料のバランスを考えて設計することもポイントです。

 

将来に向けた資金準備など活用範囲が広い点もメリット

「低解約返戻金型終身保険」は、目的が死亡保障でも貯蓄でも活用しやすく、
さまざまな資金の準備に利用できます。

60歳や65歳までに保険料の支払いを終えれば、
それ以降は解約返戻率が100%を超えるので、老後資金の準備に最適です。

平均寿命が延びている今、家のリフォーム、介護費用や生活費の補てんなど、
長い老後生活に必要な資金を計画的に築いていけます。

貯蓄性を生かして、学資保険代わりに使うのもいい方法。
保険料払込期間を10~15年くらいの短期に設定することで、
大学入学資金を高利率で貯めることができます。

自分の死後の葬式代など整理資金としても活用できますし、
相続対策として、特定の誰かにお金を遺したいときは、
その人を生命保険の受取人にしておけば、
遺言などの手続きなしで確実にお金を遺すことができます。
長い人生、病気やケガで働けなくなったり、突然リストラされたり、
さまざまな理由で保険料が払えなくなってしまうこともあり得ます。

保険料が支払えなくなったとき、「保険を解約するしかない」と思いがちですが、
ちょっと待って!

そんなときに役立つ「自動振替貸付制度」があります。
これは、契約中の保険に解約返戻金が貯まっていた場合、
解約返戻金の範囲内で保険料を自動的に立て替えることができる制度です。

これによって、保険料は払わなくても保険の保障内容はそのまま継続されます。
ただし、あくまで「貸付」ですので、一定の利息がつきます。

お金ができたら速やかに返済すること。
返済しないまま放置してしまうと、解約返戻金を食いつぶすことになるので注意してください。

 

今はまだ序章。あわてず騒がず保険料アップに備える術

マイナス金利がこのまま続けば、生命保険への影響はさらに大きくなると考えられます。
保険料改定の直前は、「今を逃しては!」とばかりに駆け込みで加入する人が急増します。
お話したように、貯蓄型の保険の保険料アップは避けられません。

そして、ご紹介した「低解約返戻金型終身保険」はこうした社会経済に即し、
消費者のニーズに応えた優れた保険です。

しかし、大きな変化の時期こそ、自分のライフプランを見つめて
冷静に判断することを忘れないでください。

目先の保険料にだけ気を取られず、トータルに見て本当にメリットがあるか、
ぶれない視線でじっくり検討した上で加入してください。

あわてて、「損しないうちに、とりあえず入っちゃおう!」
ということだけは避けるようにしましょう。

 

 

監修者プロフィール

R&C 菱村真比古

R&C株式会社 菱村 真比古(ひしむら まさひこ)
中高の教員免許を持つ異色のファイナンシャル・プランナー。結婚や住宅購入のほか、社会保険制度が複雑に絡むライフプランをシンプルに紐解きます。柔軟かつ合理的な相談対応力で活躍中の「女性の人生を豊かにクリエイトするお金と保険のエキスパート」です。

得意分野 : ライフプランニング、住宅ローンアドバイス、相続の準備と対策
保有資格 : トータル・ライフ・コンサルタント(生命保険協会認定FP)、ファイナンシャルプランナー(日本FP協会認定)、DofD認定プロデューサー(T-PEC社認定)、住宅ローンアドバイザー(一般社団法人住宅金融普及協会)、公的保険アドバイザー®

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

LAIFの人気記事をお届けします。

Writerこの記事を書いたライター

LAIFadmin

あわせて読みたいこちらもあなたにおすすめです

日銀のマイナス金利で保険料アップ!今のうちに備えておきたい究極の貯蓄型保険とは ページTOPへ戻る