年収をベースに算出した2500万では理想のマイホームが買えない⁈ そっと耳打ち、誰も教えてくれない住宅ローンの裏話(その2)

前回のお話

銀行の融資額に潜む甘いワナ「ローン地獄に陥らないために」そっと耳打ち、誰も教えてくれない住宅ローンの裏話(その1)

の続きです。

33歳、年収500万、中小企業に勤務しているサラリーマンの中原洋介さん。奥様は32歳主婦(妊娠5ヶ月)の恵さん。そしてもうすぐ3歳になる息子の正太郎くん。

2人目のお子さんの誕生を前に、夢のマイホーム購入に向けて、前向きに検討を始めたところです。

現在の収入から35年ローンを組んだ際に、銀行から借りられる金額の目安は、4762万(※)ということが分かりましたが、長い人生の中で起こりうる様々な出来事を考えると、算出金額をフルに借りるというのは得策ではなさそうです。

※全期間固定金利1.5%の場合

では、実際に安心して借りられる金額はいくらくらいなのでしょうか? ここでは、プラス/マイナス要素を踏まえて、年収500万の中原さんが本当に借りてよい金額、安心して返済できる金額の算出ポイントをご紹介します。

借りられる額は4762万、4つのポイントをおさえて算出した安心額は2500万⁈

ここからの計算は銀行が貸してくれるお金ではなく、中原さんが借りていいお金。つまり余程の事がない限りは完済できるローン金額の算出方法と4つのポイントをお知らせします。

(a) 手取り年収(可処分所得)を知る

(b) あと何年働くかを想定する

(c) 返済比率を考える

(d) 金利を計算に入れて、掛け戻す

a.手取り年収(可処分所得)を知る

厚生年金、健康保険、所得税、住民税、雇用保険など、給与から天引きされて手元に残るお金のことを、一般に「手取り」と呼びます。

年収500万円の中原さんの手取りは、概ね396万円(※)になります。

(※業種や職種によって異なります)

この396万円の手取りから、家賃、光熱費、貯蓄、保険料、食費などを支払っていくことになります。

b.あと何年働くかを想定する

「こんな時代だから、旦那には70歳まで働いてもらわないと困るわ!」なんて奥様も多いのですが、元気に働ける健康な状態が70歳まで続くかどうかは神様にしかわかりません。

また、雇ってくれる会社があるのかどうかということもありますよね。「延長雇用」という言葉がありますが、実際には継続して働き続けるのではなく、60歳で一旦退職し、現役時代より大きく減った給与で65歳まで仕事を続ける…というケースが多いようです。

65歳からは年金を受け取れることになっていますが、30年以上も未来の年金を今から期待している人がこの国には果たしてどれだけいるでしょう。

不確定要素の多いこのご時世、仕事は一旦60歳まで…つまり、33歳の中原さんは「あと最低27年働ける」と想定してみるのが現実的なところかもしれません。

c.返済比率を考える

本来の返済比率とは、住宅ローン以外の全ての借入金(例えば車のローンや奨学金の返済、スマホの割賦契約まで)を含めて考えるものなのですが、ここでは分かりやすく住宅ローンに限定して考えていきましょう。

396万円の手取りを月割にすると33万円。このうち何%を住宅ローンの返済に回すのか。返済比率の設定は一般的に25~35%で考えると良いですが、お子さまの人数等によっても調整すると良いでしょう。

例えばお子さまが4人いるご家庭は、家にばかりお金をかけるわけにはいかないので、返済比率は低め(目安25%)にしておきたい。

逆に、お子様を持たないと決めている共働きのご夫婦であれば、教育費が掛からない分、住宅に多くのお金を掛けることができるわけですから返済比率は高め(目安35%)にしても問題ない…というように考えていきます。

中原さんの場合は、スタンダードに30%で考えてみましょう。ここを30%で考えると、手取り33万×30%=9.9万円/月が毎月のローンの返済額ということになります。

d.金利を計算に入れて、掛け戻す

ここは考え方が難しいポイントです。仮に固定金利1.5%で3000万円を借入れた場合(元利均等)、35年間の金利を含めた返済総額は857万4,794円。これ、何倍になっているでしょうか?

3000万 → 【約1.28倍】 → 3857万
(いくら借りるか)      (いくら払うか)

そう、約1.28倍になっていますね。では逆で考えてみます。 返済総額から見て、借入金額は何倍でしょうか?

3000万 ← 【約0.78倍】 ← 3857万
(いくら借りるか)      (いくら払うか)

借入金額は約0.78倍。この数字が重要なのです。なぜこのような計算をする必要があるのかというと、 知りたい金額は「いくら払うか」ではなく、「いくら借りて良いか」だからです。

知りたい金額【約0.78倍】 ← 3857万

支払い総額から、金利と借入年数を計算に入れた所定の数字を掛け戻す必要があるのです。 …とは言っても、すぐには理解できないもの。そこで理解しやすくするために、一覧表を作ってみました。

interestrate

現実的な数字が見えてきたところで、あと一息。
(a)×(b)×(c)×(d)全て掛け合わせてみて下さい。

中原さんの場合で計算してみると…

396万 × 27年 × 30% × 0.78 = 2501万

これが安心して借りられるお金の総額ということになります。

銀行の貸付可能額と確実に完済できる金額とのギャップ、「約2000万」をどう埋める?

銀行から借りれる限度額と、無理なく返せる金額との間には、大きなギャップがあることがお分かりいただけると思います。

これまでのところを振り返ってみると…

・銀行が中原さんに貸してくれるお金:4762万

・中原さんが無理なく返済できるお金:2501万

―あまりの金額差に唖然とする中原さん―

中原「こんなに違うものなんですね…銀行が貸してくれる金額を鵜呑みにして家を買ってしまうのは危険だということは分かりました。4000万以上ものローンを完済できるのかということには確かに不安が残ります。

とはいえ、実際問題2500万円じゃ理想の家が買えません。満足できる広さと立地を考えると、どうしても購入したいのは4000万円の家になってしまう。何とかなりませんか?」

菱村「大丈夫です。ここまでご理解いただければ、あとはどのような努力をしていただくか、どのような覚悟を持っていただくかですから」

中原「努力?覚悟?一体どういうことですか?」

菱村「では説明していきましょう。もう一息ですから頑張ってついてきてください」

中原さんが希望する家は4000万。安心して完済できるローンは2500万。このギャップを埋める方法を菱村さんは知っていました。さぁ、それはどのような方法なのでしょうか?

話は「夢のマイホームを手に入れるための方法と覚悟7つのポイント」へと続きます。

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