働けなくなったときのリスクを保障する保険 入った方がいい?

働けないリスクを保障する保険は、病気やけがで働けないときに、保険金を受け取ることができる保険です。取り扱っている生命保険会社は、それほど多くはありません。このタイプの保険は、以下の2種類に分けられます。

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※会社によって名称が異なります。また保障内容は保険会社によって異なります。

2つのタイプに共通している特徴は、「保障が長い期間にわたって続くこと」と「入院を条件とはしていないこと」です。一般の医療保険は、入院しているときに入院給付金を受け取ることができます。しかし、入院給付金には1回の入院ごとに限度額(例:60日・120日など)が設定されており、長期間の保障には向いていません。

また入院することが条件なので、自宅療養をしているときには、入院給付金を受け取ることはできません。就業不能保険と障害保障保険は、長期にわたって保障が続き、入院を条件とはしていないので、働けない状態が長く続くときに家計を支えてくれる保険です。

2つのタイプの違いは、保障内容です。就業不能保険は「働けない」ことが条件であるのに対して、障害保障保険は所定の障害状態にあると判断されれば、働ける場合でも保険金を受け取ることができます。また障害保障保険には介護の保障がセットされています。

一般的には、障害保障保険のほうが就業不能保険よりも保障範囲は広いといえますが、加入するときには保障内容の違いを確認し、納得した上で契約するようにしてください。なお、損害保険会社が扱っている「所得補償保険」も、働けないリスクを保障する保険のひとつです。

働けないリスクは死亡リスクと変わらない

生命保険を考えるときは、どうしても死亡保障に目が向きがちです。「働けないリスク」といっても、なかなか想像がつかないのではないでしょうか。厚生年金には、障害になったときに受け取れる障害年金の制度があります。

年金には3つの等級があり、1級が「日常生活を送ることができない」、2級は「日常生活を行うことが難しい」、3級が「働くことに制限が加わる」といった状態です(1級、2級、3級の順に年金額が多くなる)。

この1級から3級までの障害発生率を死亡率と比べると、男性では死亡率のおよそ60%~80%、女性ではおよそ90%~200%となっています。障害状態になる確率は、死亡する確率とそれほど変わりません(参考文献:岩瀬大輔≪がん保険のカラクリ))。

お金の面から考えると、死亡リスクよりも働けないリスクのほうが、負担は大きなものになるのが一般的です。死亡時は残された家族の生活を支えればよいのに対して、働けなくなると家族の生活以外に、本人の治療や生活にお金が必要となるからです。働いているときは、とくに「働けないリスク」に備えることが重要です。

就業不能保険の特徴

就業不能保険は「働けない状態にあること」が、保険金を受け取るための条件です。では、働けないとはどのような状況でしょうか。一例を示すと以下のとおりです(ある保険会社の例)。

精神障害を原因とする場合には、保険金は受け取れない点に注意してください。また障害者として仕事をしているときには、保障の対象外となります。就業不能保険は、もともと収入がある人が働けなくなった場合を保障する保険なので、主婦(主夫)、学生、パート、アルバイトの方は加入できません。

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障害保障保険の特徴

障害保障保険は「所定の障害状態になったとき」または「要介護状態になったとき」に、保険金を受け取ることができます。「所定の障害状態」の内容は保険会社によって異なります。ある会社では「公的年金の障害等級1級に定める程度の状態」としています。特定の病気を原因として働けなくなったときを保障するという保険会社もあります。

精神障害を原因とする場合でも、保険金を受け取れるケースもあります。保障内容は会社によって異なるので、必ず確認するようにしてください。特定障害保険は、主婦(主夫)、学生、パート、アルバイトの方でも、保険会社の規程の範囲内で加入することができます。

商品選びのポイント

1.働けないときに必要となる金額を計算してみる

死亡保障を検討するときに必要保障額を計算するのと同じように、働けないときに必要となる金額を計算することができます。基本的な考え方は「必要保障額=将来の支出-将来の収入」でよいのですが、少し調整が必要です。死亡保障との違いは次のとおりです。

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この表でわかるように、働けないときは治療費などの支出が多くなるにもかかわらず、配偶者の収入には期待できません(働けない人の面倒をみないといけないため)。住宅ローンの返済も大きな問題です。働けないときに必要となる金額は、死亡時よりも大きくなります。

生命保険は死亡保障から考えることは多いと思いますが、現在仕事をしている人にとっては、「働けないリスク」に備えることのほうが優先順位は高い課題です。

2.働けないリスクを保障する保険を真剣に考える必要があるのは、こんな人

働けないリスクを保障する保険は、仕事をしているすべての人に検討してもらいたい保険です。その中でも、特に真剣に加入を考える必要がある人は次のような人になります。

(独身の方)

独身で支える家族がいないのであれば、高額の死亡保険に加入する必要はありません。しかし、働けなくなるとどうでしょうか。収入がなくなったときは自分でカバーするしかありません。十分なたくわえがあればよいのですが、そうでないときは保険でいざというときに備えなくてはなりません。

(自営業者)

自営業は仕事を休むと、収入が減ります。国民年金の障害基礎年金は、認定が厳しい上に、認定されたとしても十分な額ではありません。公的制度に大きな期待できない分、自助努力が必要です。

(住宅ローンの借り入れがある人)

住宅ローンを借りたときに加入する「団体信用生命保険」は、死亡と高度障害を保障する保険なので、高度障害ではないけれども働けない場合は保障の対象外です。働けないリスクを保障する保険に加入していれば、働けない場合にも保険金を受け取ることができるので、その保険金を住宅ローンの返済にまわすことができます。

収入の減少をカバーする保険には「特定疾病保障保険」以外にも、「民間の介護保険」「働けないリスクを保障する保険」などがあります。具体的にどのような商品でカバーするのがよいのかは、ケースごとに違うので、FPと相談して決めるようにしてください。

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