いま話題のドル建て生命保険って何? 普通の生命保険とどこが違うの?

【監修: R&C株式会社 ファイナンシャルプランナー 菱村真比古】

「ドル建て保険」と聞いてピンとくる方は少ないかもしれません。
簡単にいうと、その名のとおり、保険料をドルで支払う生命保険です。

低金利が続く円ではなく、金利が高いドルで保険会社が運用することで、
契約者は大きなリターンを期待できるのが魅力のひとつです。

お得な印象のドル建て保険ですが、ほかの金融商品同様、
契約者がチェックしておかなければいけないリスクもあります。

ドル建て保険ならではのメリットとは?
またデメリットやどういうところに注意が必要なのでしょうか。

【目次】
◆ 貯蓄型終身保険の基礎知識
◆ ドル建て保険のメリット
◆ ドル建て保険のデメリット
◆ ドル建て終身保険の活用法
◆ 最後に

貯蓄型終身保険の基礎知識

「掛け捨てではもったいない?」
「どうせなら貯蓄も兼ねているほうがおトクなの?」

ドル建て生命(終身)保険について知る前に、保険の基本をおさらいしておきましょう。
難しいといわれる保険商品の数々は、
大きく分けて考えるとそんなにややこしくはありません。

まず保険には「貯蓄型」「掛け捨て型」があります。

両者とも死亡したときなどの補償内容はそれほど変わりませんが、
戻ってくるお金の額に差がでます。

貯蓄型は保険料が高い分、途中解約や満期で戻ってくるお金が多い保険です。

一方、掛け捨て型は保険料が安い分、途中解約するとお金はほとんど戻ってこない保険です。

以下、簡単に整理してみましょう。

貯蓄型

保険料は高いが、解約返戻金も多い

・終身保険
・個人年金保険
・養老保険
・学資保険 など

掛け捨て型

保険料は安い一方で、解約返戻金は少ない

・定期保険
・医療保険
・がん保険

ドル建て終身保険は「貯蓄型」に該当します。

わかりやすくいうと、ドルで保険料を支払うことで、
円で支払うより戻ってくるお金が増えることが期待できる保険商品です。

 

ドル建て保険のメリット

保険料をドルで支払う「ドル建て終身保険」。
円ではなく、ドルで支払うメリットをみていきましょう。

まず挙げられるのは、ドル建て終身保険は予定利率
(保険契約者に対して約束する運用利回り)が高いため、
保険料が割安になっていることが多いようです。

もうひとつのメリットは、為替変動で利益を得られる可能性です。

満期や解約時に円安になっていれば、保険の予定利率に加えて為替差益が得られます。

わかりやすくいうと、ドル建て終身保険は
「保険料が安い」「戻ってくるお金が多い」「円安になるとさらにお得」
というメリットがあります。

 

ドル建て保険のデメリット

いいことづくめな印象のドル建て終身保険ですが、実はデメリットもあります。

最も注意したいのは「為替の変動」です。
先の読めない為替の世界では、満期や解約時に必ず円安という保障はありません。
予定利率は高くとも、満期や解約時に円高なら元本割れというおそれもあります。

また、気を付けておきたいのは為替手数料です。
保険料を支払うときに、円からドルに換える為替手数料がかかります。

もちろん満期や解約時に、保険金や解約返戻金をドルから円に換えて受け取る際も同様です。

 

ドル建て終身保険の活用法

メリットが大きい分、デメリットもあるのがドル建て終身保険。

「元本割れのない安心できる保険で、手厚い保障を受けたい」というよりは、
「死亡保障は備えた上で、リスクを分散して資産形成したい」という人に
選ばれることが多い保険といえるでしょう。

ドル建て終身保険は、相続税対策としても検討されるケースもあります。

通常、現金を相続した場合は、金額がそのまま課税対象となりますが、
ドル建てに限らず死亡保険金は一定の額までは非課税になります。

運用で円建てにはないリターンが狙えて、生命保険金が非課税になるドル建て終身保険は、
資産形成や投資を考える人が相続税対策として興味を持つ保険のひとつといえます。

また、現金を相続する場合は、たとえ遺言書があったとしても
相続人全員の合意が必要ですが、生命保険金はその必要がありません。

生命保険金は受取人を複数指定していても、受取人同士の合意は必要なく、
契約者が決めた受取人と割合で生命保険金が分配されます。

 

最後に

ドル建て終身保険は、より投資の側面が強い保険商品になります。
メリットとデメリットをよく理解して、契約を検討するようにしましょう。

またドル建て終身保険を外貨投資のひとつとして考えた場合、
ほかにも外貨預金、外貨MMF、外国投信、外国債券、外国株式、外国為替証拠金取引など、
さまざまなものがあります。

大切な資産をしっかり守って形成していくためには、
保険だけにこだわらず、ほかの金融商品との比較も忘れないようにしたいですね。

 

監修者プロフィール

R&C 菱村真比古

R&C株式会社 菱村 真比古(ひしむら まさひこ)
中高の教員免許を持つ異色のファイナンシャル・プランナー。結婚や住宅購入のほか、社会保険制度が複雑に絡むライフプランをシンプルに紐解きます。柔軟かつ合理的な相談対応力で活躍中の「女性の人生を豊かにクリエイトするお金と保険のエキスパート」です。

得意分野 : ライフプランニング、住宅ローンアドバイス、相続の準備と対策
保有資格 : トータル・ライフ・コンサルタント(生命保険協会認定FP)、ファイナンシャルプランナー(日本FP協会認定)、DofD認定プロデューサー(T-PEC社認定)、住宅ローンアドバイザー(一般社団法人住宅金融普及協会)、公的保険アドバイザー®

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