なったら怖い「糖尿病」~事前の予防となってからの対処法~

世界で6番目に「糖尿病」の患者が多いと言われている日本。患者数は成人男性の7人に1人、成人女性10人に1人がかかる生活習慣病の代表的な病気とされています。

糖尿病を原因としたリスクでは、血液透析が第1位、失明が第2位。健常者に比べて脳卒中になる確率は3倍、心筋梗塞・狭心症になる確率は3~4倍あがるとも言われています。

そんな誰もが患う可能性のある糖尿病とは、どんな病気なのか、またどんな治療法があるのか、確認してみましょう。

一度なったら一生付き合わなければならない「糖尿病」ってどんな病気?

【 糖尿病とは 】
糖尿病は血液のなかの糖分(ブドウ糖)の濃度「血糖値」が高くなる病気です。食事で摂取した糖質(炭水化物)に含まれるブドウ糖が血液中に入ることで血糖値が高くなります。このブドウ糖は細胞内に蓄えてエネルギーに変えます。

しかし、すい臓から分泌されるホルモンのインスリンが少なかったり働きが弱かったりすると、ブドウ糖をエネルギーに変えたり細胞内に蓄えることができずに、血液中にあふれてしまいます。

このような状態で上限の血糖値140mg/dLより高いと「高血糖」、それが続いている状態を「糖尿病」といいます。

【 なぜなるの?原因は 】
糖尿病は大きく分けて、1型糖尿病と2型糖尿病があります。日本の糖尿病患者の約9割が2型で、多くの日本人は遺伝的にホルモンのインスリン分泌が弱いといわれています。

糖尿病になる原因として、過食(特に高脂肪食)、運動不足、肥満、ストレスなどの生活習慣、加齢などがあげられます。

また肥満ではなくても、「メタボリックシンドローム」と呼ばれる内臓脂肪が増える状態になると発症しやすくなります。

【 どんな症状があるの? 】
血糖値の高い状態が続いたときの自覚症状としては、

・糖分は尿に出るとき一緒に水分も出すため、尿の量が多くなる
・多尿により、のどが渇き、水分を多く取るようになる
・エネルギーの糖が尿に出るため、タンパク質や脂肪などをエネルギーとするため体重が減る
・エネルギー不足により、疲れやすくなる

2型糖尿病は気づかぬうちに発症し、初期段階では自覚症状がないままゆっくりと進行します。体内では高血糖の影響がじわじわと広がり、数年後にさまざまな合併症が現れます。糖尿病の怖さは、この合併症にあるといわれています。

【細小血管症】 

細い血管にみられる特徴的な合併症で「糖尿病の3大合併症」といわれています。

糖尿病網膜症 目のかすみ、視力低下、進行すると失明することも
糖尿病腎症 腎臓の働きが悪くなることで血圧上昇、尿たんぱく、体のむくみなど。進行すると血液内に老廃物が溜まり腎不全や尿毒症など重篤な症状を引き起こします。人工透析導入原因の第1位は糖尿病腎症
糖尿病神経障害 手足のほてり、しびれ、痛み、進行すると感覚マヒにより潰瘍や壊疽になることも

【大血管症】

脳梗塞(脳血管障害) 言葉がでづらくなる、半身がマヒするなど、閉塞する場所によりさまざまな症状を引き起こします
狭心症、心筋梗塞(虚血性心疾患) 胸が締め付けられるような痛み。糖尿病患者は神経障害もきたしている場合もあるために、痛みを感じない場合もあります(無痛性心筋梗塞)
末梢動脈性疾患(閉塞症動脈硬化症) しびれや痛み、悪化すると潰瘍ができたり、ひどい場合には壊死したりすることも

なってしまった場合の治療法…治療に必要な費用はどのくらい?

糖尿病になってしまったとしても、初期段階で適切に対応をすれば合併症を防ぎ、改善する可能性があります。

治療法として「食事」「運動」「薬物」の3つの療法があります。

【食事療法】

食習慣を改善して、血糖値をコントロール。糖尿病の疑いがあると診断されたときから開始する基本的な治療法です。
栄養素をバランス良く摂取することが原則です。

【運動療法】

食後に運動することで食後高血糖を抑えて血糖コントロールをよくして、運動を継続することでインスリンの働きをよくします。
特別な運動だけではなく、普段から階段を利用する、一駅歩くなど日常で体を動かすことも重要です。

【薬物療法】 

食事療法と運動療法を2、3カ月続けても血糖コントロールがうまくいかない場合は、薬による治療を開始します。

内服薬(飲み薬)と自分で行う注射薬があります。

糖尿病の治療費は、合併症のある患者とない患者とでは年間で10万円以上の差があり、人工透析治療を受けた場合は年間約500万円の治療費がかかるといわれています。そうなると継続的にかかる費用は大きな負担。

ですが高額療養費制度や自立支援医療費など国の制度を利用することで自己負担額は減ります。もし民間の医療保険に入っていれば、さらに金銭的な不安からは解放されるでしょう。

経済的に治療が必要になる病気にどう備える?どうやったら防げるの?

糖尿病は血糖値が高くなる病気。ですから予防や治療には「血糖値が高くなることを控える」「血糖値が高くなりにくい体になるように体質改善・維持する」ことが大きなポイントです。

【血糖値が高くなることは控える】
糖分(ブドウ糖)の体内への吸入量を控えることで血糖値を抑えるためには、

・食べ過ぎ飲み過ぎを控える
・適正量で、栄養バランスの良い食事をとる

【血糖値が高くなりにくい体になるよう体質改善・維持】 
腎臓の働きには欠かせないホルモン「インスリン」の働きを良くするためには、

・肥満防止、体重の適正コントロールをおこなう
・ウォーキング、体操、筋肉トレーニングなどの運動をする
・エスカレーターを使わず階段を使うなど、日常で体をよく動かす

糖尿病は生活習慣病といわれるとおり、誰もがなり得る可能性があります。しかし「バランスのよい食事をとり、日頃から体を動かす」 この基本を意識し、守るだけで予防・改善ができる病気でもあります。

つまり糖尿病は自分でコントロールができる病気だということです。自分の体は自分次第。日頃から自分の体の声を聞きながら、生活を見直すことも大切です。

参照:
厚生労働省「平成26年「国民健康・栄養調査」の結果」
日本糖尿病協会「糖尿病とは」
日本生活習慣病予防協会「糖尿病」
協和発酵キリン「糖尿病サポートネット」
オムロン「糖尿病って、どんな病気?」 

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Writerこの記事を書いたライター

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