【独身者必見】もし老後をひとりで過ごすことになったら…介護、葬式、そして生活費用はいくらかかるの?

41歳で未婚の野村麻巳子さんはこのまま独身で一生を過ごすことを想定して、
vol.1と2で「保険の選び方」「医療保険」「がん保険」「女性疾病の保険」のポイントを学びました。

野村さんの不安はまだあるようです。引き続きどんな不安があるのかをみてみましょう。

いつか訪れるかもしれない両親の介護、自分の介護。介護保険は必要?

野村さん「離れて暮らす両親や自分自身が介護されることになったときが心配です。介護は大変だと聞くので介護保険に入った方がよいでしょうか?」

両親を介護する場合、介護保険の被保険者は野村さんではなく野村さんのご両親になります。なのでご両親がどんな保険にご加入されているのかを、まず確認してみてください。

介護保障というのは、高齢化社会を見据えて各保険会社が開発しているまだまだ新しいジャンルの保険です。ですから昔にご加入された保険の場合、介護の保障は対象外になっていることが多いようです。

自分自身が民間の介護保険へ加入すべきか、は下記の社会保険制度における介護保険を把握したうえで検討しましょう。

介護保険

公的介護保険は40歳以上の全国民が加入し、介護保険料を納付しています。
65歳以上(第1号被保険者)の人が市区町村で要介護の認定がされた場合、食事や入浴の介助や機能訓練などの介護サービスが受けられます(限度額の範囲内で介護サービスを利用した場合)。

サービスは要支援1~2と要介護1~5の合計7区分に分けられ、その介護度によって1か月あたり5万30円~36万650円(居宅サービスの場合。2016年3月現在)が利用できます。
利用者は原則として利用額の1割を負担します。

40歳から64歳(第2号被保険者)でも初老期の認知症や脳血管疾患など老化が原因とされる特定の病気(末期がんや慢性関節リウマチなど16種類)によって要介護の状態になったときに保障されます。

高額介護サービス費

1か月の自己負担額は所得に応じた限度額が設定されているので、介護費が高額になった場合は「高額介護サービス費」から超過分を払い戻しすることができます。

高額医療費・高額介護合算制度

同時期に介護と医療を受けている場合は、介護費と医療費の自己負担額を合算した「高額医療費・高額介護合算制度」(年齢や収入により限度額は異なります)を利用して払い戻すこともできます。がんで寝たきりの状態のときに訪問介護サービスと在宅治療を受けているなどが該当します。

民間の死亡保険で死亡保険金と同額の保険金を受け取ることができる条件があります。あわせて確認してみましょう。

● 高度障害状態のとき
(両眼の視力を全く永久に失ったもの、言語またはそしゃくの機能を全く永久に失ったもの、両上肢とも手関節以上で失ったかまたはその用を全く永久に失ったものなど)

● 医師から余命6か月以内と診断されたとき

● 要介護状態に認定されたとき
(被保険者の年齢が65歳以上で、保険料の払い込みが終了していること、公的介護保険制度にもとづき「要介護4または5」と認定されていること。この3つをすべて満たした場合に限る)
(注:上記すべて受け取れる保険金に上限がある場合もあります)

このように公的な介護保険でほぼ保障されており、民間の死亡保険を活用できることがわかりました。そのうえで必要に応じて民間の介護保険を検討することをおすすめします。

参照: 厚生労働省、全国健康保険協会、生命保険文化センター

独身の人が亡くなったとき、保険はどうなるの?

野村さん「独身の自分が亡くなったとき、保険の手続きはどうなるのでしょうか。葬儀にかかる費用も心配です」

生前、受取人に生命保険の加入していることを知らせていなかったとしても、保険料の入金確認が取れなくなった保険会社から緊急連絡先に指定された人へ連絡が行くようになっているので、支払いがされないのではという心配はいりません。

葬儀にかかる費用については、日本消費者協会の調査によると総額で約189万円との報告があります(2016年3月時点)。
さらに自分でお墓を建てる場合は、永代使用料を含め最低300万円が追加で必要になります。もし終身保険に加入しているのならば、その費用を葬儀費用として活用することができます。

また公的の健康保険から支給されるお金も忘れてはなりません。
国民健康保険では葬祭費として数万円(自治体による)、その他健康保険では埋葬費として一律5万円が支給されます。

介護と葬儀関連を一緒に考えて、総額で500万円~1,800万円を予算としてみておくとよいでしょう。

老後の費用は逆算で、今から備えよう

野村さん「一生独身だった場合、老後にかかる費用はいくらかを知りたい」

定年65歳から90歳までの25年を仮定した場合の費用を例にしてみてみましょう。
まず希望する1か月の生活費をリフォームや家電の買い替え、娯楽などを含めて25万円、年金でもらえる1か月の額を7万円と想定します。

●希望する1か月の生活費25万円 : 12か月 x 25年 → 7,500万円

●予想する1か月の年金額 7万円 : 12か月 x 25年 → 2,100万円

●不足額 : 5,400万円

不足額から財形、預金、持株、退職金、保険、株、投信、金、外貨、定期預金、現金などを差し引いた数字が最終的に不足している現時点での金額になります。

定年までにこの不足分を「あと何年、毎月いくら貯蓄をすればよいか」を算出します。
もし毎月その額を貯蓄するのが難しければ、希望する1か月の生活費を下げて算出し直してみてください。

豊かな老後を過ごすためには、このように現状を踏まえて「毎月の貯蓄をいくらすべきか」を知ることがとても大切です。

まとめ

3回にわたって野村さんの不安な点を確認してきました。
保険を検討する前に、未婚や既婚に限らず誰にも共通して言えるのは、給料から引かれている社会保険がどんなときにどのように使われるのかをきちんと把握・理解することがとても重要です。

そのうえで不安なのは何か、不足しているのはどこか、現状を確認しましょう。
その不安のリスクを補うために次のステップとして、民間の保険を検討することをおすすめします。

迷ったときは保険のプロのアドバイスに耳を傾けてみて、豊かな未来を送るための賢い保険を選びをサポートしてもらいましょう。

プロフィール

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ウーマンライフエキスパート : 菱村 真比古(ひしむら まさひこ)
中高の教員免許を持つ異色のファイナンシャル・プランナー。結婚や住宅購入のほか、社会保険制度が複雑に絡むライフプランをシンプルに紐解きます。柔軟かつ合理的な相談対応力で活躍中の「女性の人生を豊かにクリエイトするお金と保険のエキスパート」です。

保有資格 : トータル・ライフ・コンサルタント(生命保険協会認定FP)、ファイナンシャルプランナー(日本FP協会認定)、DofD認定プロデューサー(T-PEC社認定)、住宅ローンアドバイザー(一般社団法人住宅金融普及協会)、公的保険アドバイザー®

今回の質問者 : 野村麻巳子さん
出版社の正社員として勤務 19 年目を迎えるキャリアウーマン。独身。

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Writerこの記事を書いたライター

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