【基礎知識】初めての保険の選び方。あなたにとって保険は必要ですか ?

今回の相談者は波川優子さん 36 歳。商社に 16 年勤務し、毎月 24 万円の収入を得ている兼業主婦です。

ご主人は仕事を休職し、国家資格を取得するため大学で勉強中です。現在は大学 3 年生。司法書士事務所のアルバイトで月 2~3 万円の収入があります。卒業まであと 1 年。晴れて試験に合格すれば収入は上がり、休職する前のような安定した生活に戻ることができます。

最近、仲の良いママ友たちの間で保険についての話題があがりました。波川さんはまだ保険に加入したことはないものの「保険に入っておいて良かった」という話を聞いて、興味を持ち始めたようです。

節約しながら家計を切り盛りしている今。2 歳の小さな子どもをかかえて、夫婦に万が一のことがあったときを考えると、お金のことが一番心配です。

「保険に加入した方がよいのか」「何の保険にどのくらいの保険料をかけるべきか」疑問は尽きません。

早速、保険のエキスパート菱村さんにお話をうかがいました。

保険加入を検討する前に

波川さん「私や主人にもしものことがあったとき、今までのように生活していけるのか不安。我が家も何か保険に入っておいた方がいいのでしょうか ? そもそも保険は必要なものですか ?」

保険が必要かどうかは、それぞれのご家庭によって違います。保険とは、問題が起こったときの経済的リスクの高さと、その問題の頻度の多さを考慮して金銭的に必要であれば入るものです。

波川さんご一家に現在起こりうる主なリスクは、大きく分けて 3 つあります。

(1)一家の大黒柱の死亡時、収入がなくなるリスク(頻度少)…生命保険

(2)ご夫婦どちらかが病気やケガで入院し、一定期間働けず収入が減るリスク(頻度中)…医療保険・がん保険

(3)将来、お子さまの進路によってかかるであろうお金の準備。まず私立小学校で○○万円ほど。その後中学、高校、大学と続く(頻度多)…学資保険

これらはすべて保険を使わないと補てんできないものでしょうか。実はここが保険加入時に考えるべき 1 番のポイントになります。

例えば、預貯金や十分な収入があれば、リスクに必要な分をまかなえてしまうので保険は必要ありません。逆に足りていない分があれば、今の生活レベルを維持するために、保険や別の方法で補う必要があります。

どの保険に入るかは、リスクの高い順

波川「現在の家計を考えると、保険に使える金額は多くても 3 万円ほど。限られた予算の中で、どの保険を 1 番に考えるべきでしょうか。加入すべき優先順位はありますか ?」

保険に加入する優先順位は、一般的にはリスクの高い順です。

生命保険

波川家は現在、奥様が稼ぎ頭。1 番目に考えるべきは奥様の生命保険です。万が一奥様が死亡した場合、収入が極端に少なくなってしまい生活が維持できません。

ご主人の収入が軌道に乗るまでの間は、生命保険は奥様に重点をおく方がベター。資格に合格した後は、ご主人の生命保険も視野に入れていきましょう。

生命保険のおすすめの入り方は 2 パターンあります。
1 つ目は、ご主人が安定した収入を得られるようになるまで、掛け捨てタイプの生命保険に加入する方法。
毎月の保険料は貯蓄型の保険に比べ少額なので、家計への負担も軽く済みます。

2 つ目は、保障が一生続く終身保険に加入する方法。掛け捨てに比べると保険料は高くなりますが、支払った分が無駄にならずに済み、貯蓄の役目も果たします。保険料が加入したときから変わらないこともメリットのひとつです。

医療保険・がん保険

働けない期間の生活費が不足してしまうリスクを考えると、2 番目は医療保険です。医療費の自己負担額が高額になってしまった場合、高額療養費を申請すれば払い戻しが受けられます。

しかし、入院時の差額ベッド代や食事代は保険適用外なので、自費でお金を支払うことに。医療費の中にも健康保険が適用されないものもあるので注意が必要です。

このように、保険適用外の分に充てるため、医療保険やがん保険に加入するという選択肢があります。

学資保険

3 番目は、生活費に直接影響の少ない学資保険。学費はお子さまの進路によって大きく変わります。お金のかかる時期はある程度予想ができるので、預貯金を少しずつ貯めていく方法や、奨学金制度を利用するという方法を考えられてもよいかもしれません。

学資保険のメリットは、契約者が死亡または高度障害になった場合、それ以降の保険料を支払わなくてよいということ。

契約者をご夫婦のどちらにするか迷われる方もいらっしゃいますが、これから家計を支えていかれる方、つまりご主人側にかける方がおすすめです。

万が一、働けなくなったときは…

波川さん「夫や私が働けなくなった場合のリスクに対して、受給できる社会保障制度の種類について教えてください」

保険の加入や見直しを考える時は、まず社会保障で補てんされる部分を知ることが大切です。

毎月給与から引かれている社会保険料。この社会保険から、ご主人が亡くなった場合に遺族年金を受給することができます。

介護が必要な状態になった場合には、40 歳から公的介護保険が適用されます。障害によって生活に支障がおきた場合、将来受給するであろう年金を早めに受け取る制度障害年金が 65 歳になるまで続き、65 歳以降は老齢年金に切り替わります。

波川さんが理想の生活を維持していくのに必要な金額を算出すると 24 万円ほど。そこから社会保障制度で保障されている金額を引いたものが、保険に入るべき金額の目安になります。しかしこれは必ずしもみなさんに当てはまるものだとは限りません。何に重点を置くかご家庭の目標に合わせたぴったりの保険を選んでください。

保険とはパズルのピースのようなものです。ご家庭の目指したい目標に対して、足りてないピ―スを補完する感じで上手に活用し、生活の安心感を手に入れてください。

いかがでしたか。保険は誰にとっても絶対に必要とは言い切れません。しかし保険に入ることによって万が一の経済的打撃をまかなえるのも事実。さまざまなリスクと頻度、社会保障制度を考慮したうえで、賢く無駄のない保険を選びましょう。

保険をどの基準で選ぶのかを理解した波川さん。次は社会保障制度でまかなえる金額について詳しく知りたくなったようです。

プロフィール

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ウーマンライフエキスパート : 菱村 真比古(ひしむら まさひこ)

中高の教員免許を持つ異色のファイナンシャル・プランナー。結婚や住宅購入のほか、社会保険制度が複雑に絡むライフプランをシンプルに紐解きます。柔軟かつ合理的な相談対応力で活躍中の「女性の人生を豊かにクリエイトするお金と保険のエキスパート」です。

得意分野 : ライフプランニング、住宅ローンアドバイス、相続の準備と対策
保有資格 : トータル・ライフ・コンサルタント(生命保険協会認定FP)、ファイナンシャルプランナー(日本FP協会認定)、DofD認定プロデューサー(T-PEC社認定)、住宅ローンアドバイザー(一般社団法人住宅金融普及協会)、公的保険アドバイザー®

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