介護保険制度で徴収される!保険料の料率の計算方法とは?

介護保険とは、介護が必要となった高齢者を社会全体で支えるために施行された公的福祉制度です。2000年に施行された制度で、40歳以上の人は介護保険の加入と保険料負担が義務付けられています。保険者は原則として市町村や特別区ですが、都道府県や国もその円滑な運営を支えています。介護保険料を決める料率は年齢や収入によって異なり、同じ年齢でも同じ保険料を支払うわけではありません。今回の記事では、介護保険料がどのように決まるのか、詳しく説明していきます。

 

 

介護保険の料率って何?

介護保険制度の費用は、公費50%と保険料50%でまかなわれています。公費とはすなわち税金で、基本的には国の負担が25%、都道府県が12.5%、市町村が12.5%を支払っています。そして保険料はサービス費用見込み額などに基づいて、被保険者数によって3年ごとに決められることになっています。第一期は2000~2003年であり、その後3年ごとに第二期、第三期、第四期、と続きます。ちなみに介護保険制度が施行されて以降、保険料は徐々に上がり続けています。
そして3年ごとに決められた保険料に対し、単年度で収支が均衡するように保険料率が定められます。基準となるのは介護納付金額を総報酬額で割ったもので、それを基に保険者が保険料を決めることが健康保険法で定められています。

 

被保険者によって計算方法は異なる

介護保険の被保険者は年齢によって第1号被保険者と第2号被保険者に分けられています。第1号は65歳以上、第2号は40歳以上65歳未満の人が対象です。両者は保険料が異なるだけでなく、納付方法も違います。第1号被保険者は原則として年金から天引きされることになっており、年金が一定額に満たない人の場合は市町村や特別区に直接納付をします。第2号被保険者の場合、加入している医療保険と一緒に徴収されます。
ちなみに異なるのは保険料や納付方法だけではありません。第1号被保険者と第2号被保険者では介護サービスの受給条件にも差があります。第1号被保険者はいかなる理由であろうと、要介護もしくは要支援の状態になったら介護サービスを受けることができます。しかし第2号被保険者は特定疾病を原因として要介護・要支援の認定を受けたときのみに限定されています。特定疾病に指定されているのは末期がんや関節リウマチ、早老症やパーキンソン病など、加齢に伴って発症する16の疾病です。それ以外を原因として介護や支援が必要になった場合には、介護保険制度は適用されません。

 

第1号被保険者の保険料の計算方法

第1号被保険者の保険料は、保険者(市町村など)が決めた3年ごとの保険料から算出されます。その保険料のうち第1号被保険者の負担分の金額を、各市町村が管理する第1号被保険者の数で割り、年間の保険料を計算しているのです。この基準額に対し、更に前年中の所得に応じて保険料は分けられていきます。その段階は市町村によって異なります。
例えば東京都調布市の場合、所得の段階を13に分けています。生活保護受給者など本人が非課税者の場合は第1段階となり、基準額に対する保険料率は0.45です。具体的には、年間の保険料は28,080円、月額2,340円になります。本人が課税者であり、前年中に290~399万円の所得があった場合には第9段階に指定され、保険料率は1.7、年間で106,080円の保険料を支払います。前年中の所得が1,500万円を超える人は13段階に指定され、基準額に対し2.65の割合で保険料を支払うことが求められ、年間保険料は165,360円、月額13,780円となります。
しかし同じ東京都でも、町田市は所得段階を15に分けています。第1段階に指定された人の保険料率は同じ0.45ですが、第9段階の人は1.6です。年間に支払う保険料は104,600円と調布市と比べて若干低くなっています。そして第15段階となると保険料率2.8が設定されており、年間の保険料額は183,100円です。このように、市町村によって保険料率や保険料は変わりますので、保険料を知りたい場合には住んでいる市町村のホームページなどで確認する必要があります。

 

第2号被保険者の保険料の計算方法

第2号被保険者の場合、2017年7月までは厚生労働省が全国の第2号被保険者の平均保険料を算出し、1人当たりの負担率を決定していました。それに基づき医療保険者(健康保険組合やけんぽなど)に通知がいき、そこから被保険者へと通知されます。被保険者は給料からの天引きで医療保険者がまとめて保険料を支払います。この方式では保険組合などに加入する人数に応じて保険料が計算されていましたが、2017年8月以降は段階的に「総報酬制」へと移行します。これは人数ではなく第2号被保険者の収入の総額に応じて保険料が算出される方式で、2020年度に全面導入が予定されています。
この方式では、まず第2号被保険者すべての収入や賞与などの合計額(=総報酬額)が算出されます。そしてその金額に対して、どの医療保険者がどれくらいの割合を占めているのかを算出し、それに応じて保険料が決まるのです。簡単にいえば、収入が多い人の集まる健康保険組合の負担割合が増えるということです。各医療保険者に所属する人の総報酬額で保険料が決まるので、個人的な収入で判断されるものではありません。ちなみに国は総報酬額に応じて保険料の負担額を通知しますが、その集め方は医療保険者に任されています。財政のやりくりなどで増減を調整している場合もありますので、中には保険料に大幅な変化が生まれていない組合などもあるでしょう。
以上見てきたように、介護保険は40歳以上のすべての人に加入、保険料負担の義務がありますが、保険料や受給条件は人によって変わります。しかしその内容はなるべく公平性が保たれるように細かく決められており、かつ定期的に見直しも行われています。そのため誰にとっても役に立つ、ありがたい保険といえるのではないでしょうか。

 

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