介護保険は何割負担になる?負担割合の改正とは?

30代~40代といえば、そろそろ親の介護が気になってくる世代ではないでしょうか。40歳からは、自らの介護保険料の徴収もスタートします。介護保険制度が身近な問題になると、よく耳にする介護利用料の3割負担や2割負担というものが、どんなものなのか知りたくなるでしょう。
介護保険のサービスを利用するときに支払う自己負担の割合は、介護保険法が改正されるたびに上がってきています。2018年の改正で、負担割合はどう変わったのでしょうか。

 

介護保険の負担割合はどれくらい?

2000年に始まった介護保険制度の財源は、半分が公費(税金)ですが、残りの半分は利用者の保険料によって賄われています。40歳から保険料の徴収がスタートし、原則として65歳から介護サービスが利用できるようになります。実際にサービスを利用するときにかかる費用のうち、一定の割合が自己負担となり、残りは介護保険から支払われます。
自己負担の割合には、3割負担、2割負担、1割負担の3種類があります。自分が「どの割合に該当するのか」は、所得金額によって決まってきます。

 

 

負担割合の条件とは?

介護保険サービスを利用できる65歳以上の人を、介護保険の「第一号被保険者」といいます。保険料の徴収が始まる40歳から65歳未満の人は「第二号被保険者」と呼ばれ、特定の病気(特定疾病)に該当する場合に限って、介護保険サービスを利用することが可能です。2018年まで、自己負担割合には、1割負担と2割負担の2種類しかありませんでした。
65歳以上の「第一号被保険者」のうち、市区町村税(住民税)が非課税であるか、生活保護を受給している場合、および特定疾病に該当する場合は、1割負担となります。市区町村税の課税対象者であっても、本人の合計所得金額が160万円未満の場合は、同様に1割負担です。
「第一号被保険者」のうち、本人の合計所得金額が160万円以上の場合は、原則的に2割負担です。ただし、例外があります。年金収入とその他の収入を合わせた合計所得金額が、単身世帯で280万円未満である場合、および「第一号被保険者」が2人以上いる世帯で346万円未満の場合は、1割負担に該当します。

 

介護保険改正で何が変わった?

介護保険制度が始まった2000年当初は、自己負担割合は原則1割でした。ところが、2015年の改正で、一定の所得がある人は2割負担に引き上げられたのです。さらに、2018年8月の改正では、2割負担だった一部の人が3割になることが決まっています。
3割負担になるのは、年金収入とその他の収入を合わせた合計所得金額が、単身世帯では340万円以上ある場合、および「第一号被保険者」が2人以上いる世帯で合計所得金額が463万円以上ある場合です。また、収入が年金のみの場合は、単身で344万円以上の人も同様に3割負担となります。

 

負担割合以外にもある改正ポイント

団塊の世代が一気に介護保険利用者となったことなどが原因となり、介護保険制度を支える財源がひっ迫しています。これに対処するため、政府は2015年の介護保険法改正で「地域包括ケアシステム」の構築を、より積極的に推進する方針を打ち出しました。
これにより、要支援1~2の介護予防サービスについては、一部市区町村の事業に移行することになりました。また、一般人が低料金で利用できる介護保険施設「特別養護老人ホーム」の入所条件が、原則として要介護3以上に変更になったことも大きなポイントです。介護度の低い人は、自宅や通所介護、入居サービスなどを利用しながら、地域でケアを受けるのが基本となったのです。
それだけではありません。「高額介護費サービス制度」についても改正が行われています。高額の医療費がかかったとき、上限を超えた部分について還付を受けられる「高額療養費制度」は広く知られていますが、介護保険制度にも同様のしくみがあります。それが、「高額介護費サービス制度」です。
「高額介護費サービス制度」では、所得金額に応じて自己負担の上限金額が設定されており、これを超えて介護サービスを利用したとき、還付金を受け取れるしくみです。所得の多い人ほど上限金額が高くなり、自己負担額が多くなります。2015年までは、生活保護受給者の上限は15,000円、世帯のだれかが市区町村税を納めている一般的な世帯なら37,200円、というように段階的に設定されていました。ただし、市区町村が運営する制度なので、地域差がみられることがあります。
2015年の改正では、「現役並みの所得者がいる場合は上限を44,400円とする」という、新しい区分けが設置されました。
さらに、2018年の改正では一般世帯の上限を44,400円に引き上げました。ただし、世帯に含まれる「第一号被保険者」の負担割合が全員1割だった場合は、事実上37,200円のままに据え置かれます(2020年7月まで)。
「高額介護費サービス制度」を利用するには、いったん利用料を支払ったのちに、条件を満たす人に郵送されてくる申請書に必要事項を記入して、市区町村の窓口に出向き、申請手続きをしなくてはなりません。自ら申請するひと手間があることも影響して、「高額介護費サービス制度」を知らない人も少なくなく、上限を超えて自己負担で支払いをしているケースもみられます。
介護保険制度は3年に一度見直しが行われるため、今後の改正で自己負担割合が変更されることも充分予測できます。自己負担割合や「高額介護費サービス制度」の上限額がどのように変わっていくのか、動向をしっかり把握しておく必要がありそうです。

 

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